奈良シネマクラブの第327回例会上映は「TOVE トーベ」。
日本でも馴染みの、人気アニメ「ムーミン」の原作者ということで、とても楽しみにしていた映画だった。
私の子どもが生まれた頃。
「ムーミン」の原作者は日本のアニメ「ムーミン」に批判的だと、何かで聞いていた。
アニメ「ムーミン」は、当時の日本のアニメしてはとてもスローテンポで。
なのに、トーベ・ヤンソンはテンポが早すぎる! と異議を唱えた、らしい。そう聞いて。
そして、その時加盟していた生協か何かで、スウェーデン語での原作アニメのビデオ(VHS! なんと懐かしいこと!)が売り出されているのを知り、早速買った。
原作アニメは、とてもとてもスローだった。
あのVHSはどこへ行ってしまったんだろう。。
子どものために買った、というより、私がどんなものか見たかったのだ。
…確か、15分そこらのとても短いものだった、気がする。
あ、VHSが廃れていった時に。私、CDに焼き直した、気もする。
だから。そもそも原作ムーミンと日本アニメ「ムーミン」とは異なるもの、という認識を持っていた。
それから、ムーミンシリーズの童話を読み始めた。
挿絵は、日本アニメの「ムーミン」が可愛くて綺麗で、に比して、そんな「可愛い」だけの線ではなかった。
…ちょっと、おどろおどろしくもあった。彗星や嵐の線など。
ちょっと 不気味なムーミン谷の冬、を描いたものもあった。
それはそうだ、と当時の私は思った。北欧は、冬が長くて寒いもの、ね。