「あいたくて」 工藤 直子
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた——
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか——
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて (詩集『あいたくて』1991年刊 大日本図書)
アンジー自身の、私をじっと見ている姿や、外から帰ってきた私を転がるようにして玄関先まで出迎える姿を見ているときにも、ついこの詩が浮かんでくるのですが、アンジーだけじゃなくて、どの人も「だれかに あいたくて/なにかに あいたくて/生まれてきた」のかもしれない。…そんなふうにも思います。
さて、人生の折り返しを過ぎた私は、会うべき人、会うべきものに出会えたのかしら…?
もうすでに会っているよ、という気もするし、生きている限り、それは続くような気もするし…。
沢山の人やものに会っても(「会った」と意識するのは、自分の心が動いたときででしょうけれど)、あ、違った…とお別れする人や物もあります。
この頃の私は、「あ、違った」と思えば、あっさりとお別れすることにしています。
違和感を抱えたまま悩むのは、時間がもったいない気がするのです。
その違和感は、これまで生きてきた私の感覚が「何か違うよ!」といっている気がするので、その感覚を無視して無理をすると、きっと身体にも心にも不調が出てきて良くない結果になる気がするのです。
若いうちから、そんな風な判断をすることは早計である場合も多いとは思うのですが、「もう若くはない」ですからね。
さて…、「手のなかに/みえないことづけを/にぎりしめているような気がする」のは、どんな「ことづけ」でしょう?
人によって答えは違うと思うのですが、私は…「大好き!」という言葉のような気がしています。
アンジー、ママもアンジーが大好きだよ…と言おうとして、横に寝ているアンジーを見たら、仰向けになってお腹をゴロンと見せながら、白目をむいて眠っていました…。
白目は結構、怖い…。
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