「犬も歩けば」
初めて行く場所だからと
早めに目的地の最寄駅に降り立ち
グーグルマップで検索をかけたのだけど
お目当ての表札がない
当日の緊急連絡先の電話に掛けてみる
つながらない
いったいどうしたものか
なんで見つからない?
…そういえば。いつも何か私、大事なところでヘマするんだよね
連れてきたワンコに相談する。
「アンジー、どうしたら いい?」
もぞもぞと辺りを窺っていたアンジーは。
しばらくすると、さっそうと歩き出す
まるで場所を知っているかのように。
すると、よくわからないままにお目当ての表札が見つかる
「あ、あった! あったよ、アンジー」
まさしく。「犬も歩けば棒に当たる」って。
ホントだなあ
確認すると。検索かけた番地が間違っていた。
そりゃそうね。検索するのに入力違ってたら、案内できないね、Googleくん。
最新の地図を搭載してても
アナログミスで片なしだ。
それにしても。
今頃は、「犬も歩けば…」は2つ、意味があるって?
もちろん今回は、「行動したら、何らかのいいことある!」の方だよね?
という詩ができた。
2025年10月26日の、アーサー・ビナードさんの詩作のワークショップで。
もともとは、10月19日のLIVEコンサートに来てくれないかなあ、と思ってご自宅に電話したのが始まりで。(アーサーさんはスマホを持たない人だから。)
「近いところで、生駒に行くよ」となんだか信じられないことを言われたのだ。
よくよく聞くと、26日に詩作のワークショップを南生駒の個人宅で開かれる、ということで。14時半から17時半の3時間。
私は急いで申し込んで出掛けた、という流れ。
アーサー・ビナードさんにお会いしたのは、もう10年以上前の広島で。
何か、教職員の研修会か何かで、講師として来られてた。
その時のやり取りで、ご自宅の電話番号を知ったのだった。
その時も。「ケータイは持たない主義です。」と言われてた。
でも今頃は。ケータイがなければ不便じゃないだろうか、公衆電話も少なくなっているだろうし…と思っていたら、
「奇跡的に、生駒駅で公衆電話、見つけたんですよ、たったひとつ。」と言われたので。
まあ、なければ無いで何とかなるものかもしれない、と思ったことでした。
現に、私のスマホのグーグルマップは、役に立たなかったわけで。
そうね。デジタル機器がアナログミスで動けなくなる、ことの面白さをテーマにしたつもりだった。
詩作についての最初の1時間のレクチャーで。
アーサーさんは、「一の実と九の虚」という話をされていた。
「十の実」だと、説明的過ぎて、詩にならない、と。
私の最初の試作は、「十の実」。
もう一度、と思って電話したら主催者につながって、番地を間違えていたことに気づき、さらには、表に立ってもらって場所を見つけたのだった。
それを、「九の虚」に変えて。
アンジーが案内してくれたことにした。タイトルの「犬も歩けば」は即座に思いついた。
詩を書いたのは何年ぶりだろう?
20代の頃、「雨の夜には」を書いて最後だから。
久方ぶりの詩作は楽しかった。
3ヶ月後のワークショップも。参加しようと思う。
画像は、この秋に設えた寄せ植え。
新たにいろんなことが始められて嬉しい。