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沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム

沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム
日々の暮らしの中で、ちょっと気づいたこと、ほっと一息つけるようなことがらをコラムとしてまとめました。
あなたの「お役立ち」になるかどうか、心許ないですが、興味を持った「カテゴリー」から読んでみてくださいね。

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心理学
2016/10/22
前略  ジグムント・フロイト様  
「臨床心理学」という分野で、フロイトは欠かせぬ存在だとは、門外漢の私にもおぼろげながらわかっていました。
だけどなんとなく苦手でした。
なんでもかんでも「リビドー」なるものを持ち出すという先入観があり、人間はそんなに性的存在かしらって、反感すら覚えていました。
その「巨匠」にたてついた、ということで、ユング、いいんじゃない? と思っていました。
…詳しいいきさつなどまるで知らなかったのに。

前期、名取琢自教授の「深層臨床心理学」という授業で、ブロイヤーとの共著『ヒステリー研究』の症例や「ヒステリー現象の心的機制について」という論文、『フロイト著作集』から「精神分析について」という論文を読み込んでいったのですが、そこで初めて、フロイトは医師だったんだ…ということに気づき、ユングも医師だったことを知ったのです。

別の授業で、医師ではない人で心理療法を編み出した始まりは、カール・ロジャースだという話も聞きました。

「臨床心理学概論」の4回目の授業で、今度、国家資格として新設される「公認心理師」は、「名称独占」であって、医者などのような「業務独占」ではないとの説明がありました。
つまり、「公認心理師」の資格を持っていない人は「公認心理師」を名乗ってカウンセリングをしてはいけないが、カウンセリングそのものをしてはいけないわけではない、ということです。
カウンセリングは「業務独占」ではない、ということなのです。

そのことについて、フロイトは1926年に「レイ分析の問題」という論文まで書いているといいます。(レイとは非医師のことで、レイ分析とは医師ではない者が、精神分析を行うことを意味します。)
森谷寛之教授による、この論文の要旨は次の通りです。

1  患者をまず医師が身体的疾患の疑いについて診察することが必要である。
    しかし、医師の資格は精神分析とは何の関係もない。医学教育はむしろ精神分析の障害になる。
2  心という分野では専門家がおらず、誰もが自分でいっぱしの心理学者だと思ってしまっている。
    (この分野では、特殊な訓練が必要である。)
3  精神分析は医学の専門分野ではなく、心理学である。
4  精神分析は医学に応用できるというけれども、それは医学とは言えない。
    ちょうど電流とエックス線が医学に応用されたからといって、それは医学ではなく物理学であるのと同じである。
5  精神分析は医師(=フロイト自身のこと)が発明したからといっても、それは関係がない。
6  非医師を締め出すことは、いわば抑圧の防衛をしているだけで、それは結局失敗に終わる。
7  むしろ非医師たちを教育して資格を与える方が、より現実的、実際的である。

いやぁ、ちょっと感動しましたね。
医師であるフロイトが、医師でない精神分析家を擁護し、育てていこうとしていたなんて。
「精神分析は医学の専門分野ではなく、心理学である」なんて、ちょっとシビレますね。
「この分野では、医学とは異なる特殊な訓練が必要だけれども、それをマスターすれば、医師でなくてもいいんだ」とは、精神科医でないカウンセラーに、心強い言葉ですよね。存在意義を認められている、という。

それで、嬉しくなった私は、授業終わりのコメントカードに次のように書きました。

1926年のフロイトの論文を紹介してくださったのは、非常に面白かったです。
心理療法が沢山見受けられる現代日本では、今度は、医師と非医師の対立軸ではなく、臨床心理士と非臨床心理士の対立軸もあるのかなあという気もするのですが、先生はどう思われますか?

授業の最初に前時の授業の感想をいくつか取り上げてくださるので、そのコメントを書いた一週間後の昨日、楽しみにしていたのですが、何ら回答はありませんでした。

そりゃあそうだよね。「臨床心理士」を育成する大学で、そんなこと答えられませんよね。
ということで、ちょっと大人気なかった自分を恥じたのでした…。

それにしても、前略  ジグムント・フロイト様、あなたならどうお答えになったでしょうね。

心理学
2016/10/09
大学生も悪くない  
今年4月から「科目等履修生」として京都文教大学に週2〜3日通っています。
当初は今秋に大学院を受験するつもりで、その準備のために「聴講生」になろうと考えたのですが、この大学には「聴講生」制度がなく、それで期末にはレポートや試験がある「科目等履修生」になったのでした。

前期に5科目を水・木・金曜に取り、講義は楽しく、機嫌よく通っていたのですが、6月半ば頃から「このまま大学院進学でいいのだろうか?」と思い始めてしまいました…。
というのは、身体にアプローチするゲシュタルト療法を昨年から学び始め、そのダイレクトさを体感している私にとって、「精神分析」系統のアプローチがまどろっこしく思われてきたのです。

う〜ん…、このままなんとか大学院入試を突破しても、入学後、大学でカウンセリングのスーパーバイズ受けるのは、私にとって納得できないことが多くて苦しいかもなあ…という予感がしました。
けれど、「臨床心理士になろう」ということで自分を納得させて退職したわけだからと、ぐずぐずとこだわりを捨てきれずにいました。
とりあえず、7月末のレポート提出と前期試験を終えてから考えようと結論を先延ばしにして、8月を迎えました。

ずるずるとまだ、受験勉強を続け、大学院受験のための「研究計画書」まで書き上げたのですが(なんと踏ん切りの悪い!)、お盆前の8月12日に「あ、(受験を)止めよう!」と思いました。で、「どうする?」となって、お盆明けからルームの場所探しを始め、HPを作り始め、…今に至っています。

大学院受験を取りやめたのだから、もう大学には行かなくていいようなものなんだけど、後期授業として3科目分、授業料も払っていることだし…と、とりあえず授業の初回を受けてから考えようと、9月末、大学に出向きました。
なんと、3科目とも授業が面白い❗ので、引き続き、大学に通うことにしました。

なかでも「臨床心理学概論」が面白くて。
「箱庭療法」と「コラージュ療法」の関連を見出された、森谷寛之教授が担当されている講義です。
「精神分析の発展は物理学の発展と共にあった」「ニュートンの運動の3原則は、言って見れば『関わりの法則』」など、???な言葉が並びます。

▽運動の3原則                                                 <精神分析>
   1 慣性の法則                                             ➡  関わらない関係(自分自身の状態)
   2 運動の方程式      F=am(加速度✖質量)  ➡  関わる関係(関わる相手の状態)
   3 作用.反作用の法則                                   ➡  相互作用(逆に自分も同等の影響を受ける、転移・逆転移)

と、こういう関係性が見出されるそうです。
精神分析の発展には物理学だけでなく、化学の発展が大きく関与している。天体のように目に見える大きな物体間の解明から、微小世界を扱う化学は物理学から1世紀も遅くに始まった。しかしその、「目に見えるものから見えないものへ」の関心は、「心の解明」にもつながっていった、というのです。

ふう〜ん…。なるほど。
久しぶりに物理の方程式などを聴きながら、私の頭の中でシナプスがパチパチと繋がるのを感じたのでした。
きっと、若返りにいいかもね。
…でも、やっぱり物理学そのものは、よくわかんな〜い。。。

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