小田和正は「道」という曲の「It’s lonly road」というサビ部分のあとの、「フッフッフッ」をまず取り上げていた。
この音に引き込まれていくから好きなんだけど、この音でなければいけなかったのか?と。
「言葉がない、この音がベストだ」「言葉じゃなくても伝わるものは伝わるし…」と彼女は言った。
「あ、言葉じゃなくなった、という違和感・変化に心の隙が生まれて、そこに何か伝わるものがあれば」ということでした。
それで、やはりこの音でないといけなかったようです。
小田和正はもう1曲「真夏の通り雨」を取り上げていて。
「ああ、こんな曲も書くんだと思いました。見事に思いを重ねていって最後にそのすべてを象徴するように 突然 止まない真夏の通り雨 と歌います。
息をのむようでした。
そうか、通り雨なのに止まないのか 何度 聴いても そう思いました。
彼女は あのころのみずみずしさを まったく失うことなく
感性は 圧倒的に その深さを 増しています。」
この小田和正の言葉を聞いた彼女は、時間の話に戻りますね、と言った。
「その瞬間、私が死んじゃったら 降り止まなかったことになる」
「次の瞬間がある“前提”がない」
ああ…と思いました。あたりまえに、日常が続くという感覚が持てなかった影響がここにも出ているのだ、と。
キーワードの3つめは、「孤独」。
小田和正の次に登場したのがいきものがかり・リーダーの水野芳樹。宇多田ヒカルと同い年の35歳。
「光」という曲を取り上げて。
「どんな時だって
たった一人で
運命忘れて
生きてきたのに、
突然の光の中、目が覚める
真夜中に」(「光」)
「“運命忘れて生きてきた”、と書いてあって、一人で。
普通の歌詞で、運命を作って生きてきた、とか、運命を作ろうと思って生きてきた、とか(あるけど)、“運命を忘れて生きてきた”って書いてあって、
それが多くの人に受け入れられるっていうのが、またすごく不思議なんですよね。」
「自分のことを歌っているでしょう。
自分のことを歌っているんだろうけど、自分のことをすごい引いた目で見て歌っているときがあって、
自分から始まっているとも言えるし、フィクションだとも言えるし、
だけど共通して言えるのは
すごい“孤独”な気がしますけどね。」
「宇多田さんにとって幸せっていうものが、どういうものか僕はわからないけれども
ただ宇多田さんが感じている孤独っていうのは、ちゃんと誰かのためになっていると僕は思いますけどね。」
ああ…と思いました。この人も彼女の孤独を感じていたんだ…!
そう。だけど、彼女の孤独は、閉じていない。
孤独である自分を徹底的に見つめている気がする。
これが、私です と差し出している気がする。
それは、どこから来るのだろう?
…と思っていたら、そのあとに語られた彼女の言葉に、その答えがありました。
今朝はここまで。
続きはまた明日。
画像は、今年の5月11日に撮った、ご近所の玄関先の花。
優しげな色合いが、彼女に合う気がして。
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