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  1. コラム
  2. 沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム
  3. 長田弘の詩
 

沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム

沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム
日々の暮らしの中で、ちょっと気づいたこと、ほっと一息つけるようなことがらをコラムとしてまとめました。
あなたの「お役立ち」になるかどうか、心許ないですが、興味を持った「カテゴリー」から読んでみてくださいね。

カテゴリーごとに選べます。
選択
長田弘の詩
2020/11/10
自分の影法師と対話する〜長田弘の詩「影法師」(『深呼吸の必要』所収「大きな木」から)〜  
朝、いつもより少し遅く目覚めて『深呼吸の必要』を開く。
パラパラとページをめくって。
「影法師」と題された詩に目を止める。

夕方の、子どもたちのキャアキャアいう声が聞こえる。
少し長くなった影を追い掛ける姿、をその中に見る。

…誰の記憶? 子どもの頃の自分の遠い記憶?
いや、それは定かでなく。
…単に、脳が見せるイメージ、であるだけかもしれない。


  「影法師」  長田弘

 影を踏む遊びがあった。たそがれから夜に
かけての子どもの遊びだった。二人ないし三
人で、あらそって、たがいの影を踏む。頭の
影を踏まれたら、負けだ。日の落ちぎわは、
影が長い。長い影は、塀に折れてうつるよう
にしなければ、だめだ。街灯がついたら、誰
も負けない。いざとなったら、街灯の真下に
逃げる。影が足もとに跳んできて、さっと消
える。
 たがいに追いかけながら、逃げながら、自
分の影を確かめながら、影法師を長く短くし
ながら、騒ぎながら、「さよなら、またね」
と叫んで、家に駆けこむまでの、たのしい路
地の遊びだった。いまはみなくなった子ども
の遊びだ。きみはおもいだしてふと、ドキリ
とすることがある。ひょっとしたら子どもた
ちは、今日どこかに自分の影法師を失くして
しまったのだろうか、と。

続き
長田弘の詩
2020/11/09
永遠なんてものよりもずっと永くおもえる一瞬〜長田弘の詩「公園」(『深呼吸の必要』所収「大きな木」から)〜  
お天気のいい午後。少し、奈良公園を歩きたくなって。
アンジーを誘って、出掛ける。

ああ、いい天気!
少し、木々の葉も色づいて。

木陰で私は『深呼吸の必要』を広げる。

  「公園」    長田弘

 低く枝をひろげた梅の木々が、ゆるやかな 
丘の斜面にひろがっている。花の季節が去る
と、日の光がつよまってくる。木々の緑が濃
くなる。明るい静けさが深くなる。微風を手
でつかめそうである。きみはベンチにすわっ 
て、道すがらに買ってきた古本をめくる。梅
の木々のあいだで子どもたちは、フリスビー
に夢中だ。老人と犬が、遊歩道を上ってくる。
 街のなかの丘のうえのちいさな公園だ、赤
ん坊をのせたバギーを押して、少年のような
父親と少女のような母親が、笑いあって通り
すぎる。鳩たちが舞いおりてきて、艶のある
羽根をたたむ。クックーと啼いて、ポップコ
ーンを突つき散らす。近くのような遠くで、
誰かがトロンボーンを吹いている。日曜日の
公園の午後には、永遠なんてものよりもずっ
と永くおもえる一瞬がある。

続き

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