おとなが子どもを邪険に扱うのではなく、丁寧に、小さな友人のように扱うのを見ると、私は何かほっとする。
『ベンのトランペット』という絵本を紹介したときも、確かそういったことを書いた気がする。
「知らない」ことをバカにするのではなく、これはこうなんだよ、と分かり易く解説してもらう。
そう、今でもそんな風に、自分の知らないことを丁寧に解説されると私は嬉しくなる。
それは、ああ、今気がついた。
…それは、父がそういう風に、小さな私に、世の中のことを、新聞記事を、分かり易く解説してくれていたから。
あぐらをかいた父の膝の上に乗り、抱きかかえられるようにして、話を聞くのが好きだった。
今回は、子どもがどんな風におとなから「意味」を継承していくのか、を捉えたもの。